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明日館とは
ホール
食堂
記念室
講堂
修理工事記録
 全校生徒が集まり、手作りのあたたかい昼食をいただくことは、羽仁夫妻が願った教育の基本でした。そのため、当時の学校建築としては珍しく食堂が校舎の中心に設計されています。ライトが設計した時点では中央のメインフロアのみで、北、東、西の3つの小部屋は後に手狭になったため、遠藤新が1923〜24年にかけて増築しました。
 
 保存修理工事以前は、食堂の真下に台所があり、当時はそこで当番の生徒が昼食を作っていました。出来上がった料理を手早く食堂に上げるため、簡易式のダムウェーターが設置されていました。しかし、かえって手間がかかるので、階段に列を作りバケツリレーの要領で食堂まで上げていたというエピソードも残っています。修理工事以後は、新築された建物に厨房を移し、昔の台所部分は機械室や事務室等として利用されています。
 

 ●食堂家具
 小食堂に置かれている古い家具は遠藤新のデザインによるものです。製作のための費用は、1923年1月に生徒たちが、帝国ホテルにて上演した英語劇「真夏の夜の夢」の売上金がもとになっています。羽仁夫妻から「これで生徒と職員が全員で食事につけるだけのテーブルセットを用意してくれ」と頼まれた遠藤新は、予算の制約あるなかで非常に頭を悩ませてこのデザインを考え出しました。さて、どのような工夫でコスト削減のための工夫がなされているのでしょうか。特徴は、椅子、机それぞれにあるスリットです。実際にご来館いただき、手で触れて、眼で見てお確かめいただければと思います。
 
 ●食堂の照明
 電球を吊るすV字型の吊子が装飾的な照明は、ホールの窓と同様、明日館を代表する美しいデザインとなっております。この吊子は、設計図の段階では計画されておらず、電球は天井から直接吊られる予定でした。しかし工事着工後に現場を見たライトは、「天井が高すぎた」とその日のうちにこの吊子をデザインしたといわれています。